CANPAN第4回CSR大賞

第4回CSR大賞 2010年11月8日、東京・赤坂の日本財団ビルで、4回目を迎えたCANPAN CSR大賞の授賞式が行われ、大賞を受賞したマルハニチロホールディングスなど、市民のWEB投票による上位3社が、晴れの表彰を受けた。

 CANPAN第4回CSR大賞でグランプリを受賞したのは、株式会社マルハニチロホールディングス。2007年10月、マルハとニチロが経営統合して生まれた水産業界のナンバーワン企業である。
 今回は、CSR報告書における、養殖魚の価値創出を狙った「おいしい魚を提供する!本物への取り組み」や、介護食として注目度の高い「骨なし切り身魚」にフォーカスした「すべての人に届けたい!健康への取り組み」などといった「特集コーナー」が投票した市民たちに評価された。
 表彰式に出席した菊池英夫CSR・品質保証部長は「まだ統合3年目で、人事制度も未整備。CSRもきちんと出来ているわけではない」としながらも、「世界においしいしあわせを」のスローガンを掲げ、今後も地域、世界、そして従業員に向けて、引き続き取り組みを続けていきたいと決意を新たにしていた。

 続いて準グランプリに輝いたのは、昨年の地域推薦部門・金賞に続いて2年連続の入賞となった株式会社クボタ
 1890年創立、今年で120周年を迎えた産業機械の大手である。そもそも創業者、.久保田権四郎が、コレラなどの伝染病から市民を守ることを目的として、水道管の国産化を図ったことが事業の原点にあるという、「初めにCSRありき」といった会社だけに、活動にも年季が入っている。
 プレゼンテーションでは、近年の取り組み「クボタeプロジェクト」を中心とした紹介が行われた。注目されたのは「耕作放棄地の再生・バイオ燃料用作物栽培支援」の試み。もともと地方の販売店が独自に行っていた活動だったが、全国会議で発表したところ「うちもやってみたい」との声が相次ぎ、全社的な活動へと発展したもの。企業主導ではなく、地元・地域が自主的に取り組めるよう、きめ細かな配慮を行っていることが印象に残った。

 市民による投票で第3位に入り(男性だけの投票に限ればトップ)、特別賞を受賞したのはマテックス株式会社)。
 ガラス卸売という、一般的にはあまりなじみのない分野の企業ながら、社会や環境に対する真摯な取り組みが印象に残った。
 登壇した松本浩志社長は「うれしい、光栄です」と笑顔を浮かべながらも、現在の窓(ガラス・サッシ)業界の構造について、卸売業者の存在価値が問われている現状をわかりやすく説明。逆境の中でも「卸の精神を貫く」ことを念頭に置いてCSR活動を進めていると話し、「日本の住宅の窓をすべて『エコ窓』に替えれば、1700万トンのCO2削減につながり、これだけで京都議定書の削減目標6%のおよそ4分の1を達成できる」「窓の断熱性を高めれば、年間14,000人に及ぶ高齢者の突然死を減らすことが可能だ」と、「窓の社会性の高さ」を強く訴え、聴衆に強烈なインパクトを与えていた。

 今回は、3回目まであった地域推薦枠をなくし、エントリーしてきたすべての企業から選考委員会が12社をノミネート。投票に参加する市民は社名が隠された資料を見て選び、投票後に自分の選んだ企業がわかるというシステムが取られ、得票の上位3社が表彰されることになった。
 選考委員の一人、IIHOE「人と組織と地球のための国際研究所」代表の川北秀人氏は授賞式後のパネルディスカッションで「わかりやすく、共感できる取り組みを行っている企業への評価が高い(詳細はこちら)」と全体を総括。また日本企業のCSRの特徴として「環境への取り組みは進んでおり、CSR報告書に『二酸化炭素排出量』を記載している企業は多い。その反面『有給休暇取得率』『社員における女性の比率』といった情報の開示には消極的」と指摘し、日本国内向けでは通用しても、海外のステークホルダーには奇異に写る、と警鐘を鳴らした。

(取材日 2010年11月8日 東京都虎ノ門)

(2010年11月18日 14:30)
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