社会貢献こそ我が社の使命【ソーケングループ】

ソーケングループ被災地応援活動報告 CSRのきっかけは、先代が遺した一冊の手帳だった...。日本国内はおろか、玄界灘を超え韓国まで、次から次へと社会貢献の輪を広げるソーケングループ。その「志」と、取り組みの実践例を紹介する。

「もともとは、先代である父の3回忌に、遺された手帳を見たのがきっかけでした」
 先進的なCSRへの取り組みで名高いソーケングループ(注1)3社のトップ、有吉徳洋社長は語る。亡き父の手帳には、会社経営に関するメモがぎっしり書き込まれていた。「当社は、木材を使った仕事をしています。『木』に敬意を払えるような社会貢献ができないか...と思ったのが最初です。まず、廃棄していた木材を生かして、児童養護施設へのクリスマスプレゼントを作りました」
 当時から、内装業界でCSRに熱心な企業は少なく、ソーケンの取り組みは異端視されることが多かったという。
「それどころか、社内でも、古株の役員たちには猛反対されました。そこにリーマンショックの追い討ち...。でも不景気だからといってCSRを辞めてしまっては、そのへんの会社と同じです。歯を食いしばって、どう乗り越えるか?」そこに新たな知恵が生まれる。

 ソーケンの社会貢献への取り組みは、実に多岐に渡っており、すべてをここに紹介することは到底不可能だ。「次から次へといろいろなお話をいただいて、どんどんフィールドが広がっていくんです」(有吉社長)
 それでも、現在のところ、文字通りメイン「イベント」となっているのが、定期的に開催される社会貢献イベント「Next Standard」(注2)であることは、議論の余地がないだろう。
「2年前、川崎市が主催する『かわさき起業家オーディション』(注3)でビジネスアイディアシーズ賞を受賞したのが、きっかけです。川崎市の税金を使って行われている催しなんですが、川崎と関係のない起業が賞をとって、後はそのままということが多かったらしく、できれば市と関わってほしい、ということで。それならウチがやってみようか...とクラブチッタ(注4)でイベントを開くことになったんです」

 ソーケングループでは、ソーシャルビジネスの一環として、「命」をテーマにした短編アニメーション映画『OROKA』を制作した(注5)。チッタでのイベントは、この映画上映を中心に、盲導犬と共にパフォーマンスを行うシンガー・栗山龍太氏ほか数名のステージ(注6)や、福祉作業所で作られたお菓子やグッズなどの物販などを組み合わせたもので、去年11月に開催したところ、予想外の大盛況。また、この場に居合わせたイオングループ(注7)のCSR担当者が「こうしたイベントをウチでも...」とオファーを出し、今年に入り、各地の店舗で栗山氏らを招聘する催しが行われるようになった。
 さらに社会貢献の輪は、海を越えて広がっていく。ソーケングループの活動に注目した韓国から「ソーシャルビジネスの交流を」と申し出があり、有吉社長は韓国を訪問して現地の社会貢献事情を視察。遂には「SOKEN KOREA」が設立されるに至った。

 そして、3月11日・金曜日...。東日本大震災に際して、ソーケングループの動きは素早かった。週明けの月曜日には、昨年社会貢献活動を通じて縁ができた岩手県宮古市・大槌町への寄付を発表。また定例となっている社会貢献イベントでも、「被災地に花を贈る」活動(注8)をテーマに設定する(いずれも本サイト既報)。
 支援が先細りしてきている仮設住宅で暮らす人々のニーズを探り、ダイレクトに応えていく活動(注9)もスタートさせた。有吉社長らが訪問した仙台市の「あすと長町」では「入居当日まで中に入れないので必要なものがわからない」「建物によって質のバラツキが大きい」といった問題が浮上、また本格化する夏に向け、熱中症対策がまったく考慮されていないのも気がかりだという。
 被災地での直接の活動、そして被災地と各地をつなぐ活動...。ソーケングループのCSR活動は、さらに広がっていきそうだ。

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~仮設住宅の被災された方々の声を纏めた応援サイトのお知らせ~ 

詳しくはこちらより→http://www.soken-shop.jp/shien/pbbsr.php

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(注1)ソーケングループ...株式会社ソーケン(内装工事、設計施工プランニング)、株式会社ソーケン製作所(工事担当)、プロシード株式会社(完成予想図作成、ネットワーク構築など)の3社を指す。
(注2)Next Standard...音楽事務所、株式会社BirthdayEveと共催。
(注3)かわさき起業家オーディション...川崎市産業振興財団主催。2カ月に1度をめどに開催されており、川崎市内に限らず、全国から広く参加者を募集している。
(注4)クラブチッタ...川崎駅から徒歩5分、エンタテイメントの街「ラ チッタデッラ」内の大型ライブホール、 クラブチッタ。1988年に大型ライブホールの先駆けとしてオープン、国内外の錚々たるアーティストが出演する歴史あるライブホール。(ホームページより)
(注5)OROKA...2010年度制作、15分の短編アニメーション映画。
「児童虐待や年間30万頭以上の犬・猫が殺処分されている現実、飼い主の身勝手な理由で殺処分という結果に繋がっている事実をより多くの人に知っていただきたい」「リーマンショックの後に、製作した映画OROKAは戦後最悪の不景気の中で取材からスタートしました。内装工事屋が、この不景気のど真ん中で作って大丈夫なのか? 経営者の私も随分製作に対して悩んだりしましたが、本業のCSR活動として虐待を受けた子供たちの児童擁護施設の環境を良くするために内装工事を 寄付する支援活動を通じて児童虐待問題を起きてからではなく、その前に何とかならないのか? 親子で命について考えてもらえるような活動の一つに、映画ではないのか?そう決断した自分は、この映画を通して上映する度に命が救われると信じて上映会活動を続けております」(有吉社長ブログより)
(注6)栗山龍太氏ほか数名のステージ...BirthdayEve所属アーティスト。
(注7)イオングループ...グループ内の「ロック開発」が窓口。「イオンの小売業としてのショッピングセンター運営ノウハウと大和ハウス工業の土地開発ノウハウを融合させ、全国に多くのショッピングセンター(2011年2月現在45SC)を開発・運営」(イオングループホームページより)
(注8)被災地に花を贈る...「弊社の被災地支援活動の中で、ご家族を亡くした遺族のお声を聞ききした中で気になったのがありました。それは、今の被災地では生花が少ないということです、生花店などの再開が遅れ花の入手が厳しい状況が続いております。その為、埋葬地や安置所に生花が不足し、亡くなった家族に花を供えてあげたいという遺族の気持ちに応えたく、また避難所やこれからの仮設所暮らしの方にも、要望があればお届けし癒しになればと思います。また弊社が日ごろ間伐材共同パートナーとして福祉作業所様で活動している農園では震災後は、お花の売上げが大幅に落ち込んでいるとのことなので、福祉作業所の方のお花と被災地と今回のイベントでコラボ出来るよう」(有吉社長ブログより)
(注9)仮設住宅のニーズ...こちらのサイトを参照のこと。

(取材日 2011年2月28日 江東区東陽町)

(2011年7月26日 11:30)
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