太陽光発電で全国の子どもたちに笑顔を【NPO法人そらべあ基金】

被災地へ向かうソーラーパワートラック 太陽光発電で再生可能エネルギーを生み出し、子どもたちの明るい未来につなげよう...。
NPO法人そらべあ基金のこんな願いは、東日本大震災を経た今、いっそう輝きを増して
いる。

 そらべあ基金は、幼稚園・保育園を対象に、太陽光発電施設の寄贈を行う「スマイルプロジェクト」を活動の大きな柱にしている。「小学校に上がる前のこの時期から、環境教育を行う狙いがあります。そこから親に対しても伝えていきたいんです」
「キャラクター『そらべあ』は、いつも涙を流しています。かわいそう、どうにかしてあげたい...。園でそんな話をしてきた子供たちは、自然に両親に話すでしょう」(事務局・矢名葉登紀子さん)
 先ごろ第11回「そらべあスマイルプロジェクト」の対象園が決まり、6月2日、東京・北区の豊川保育園で寄贈式典が開催され、キャラクター「そら」と「べあ」が園を訪れた。子どもたちは紙芝居・人形劇で展開された北極の氷が溶けるストーリーに真剣に聞き入り、スタッフには描いたばかりの「そらべあ」の絵が手渡された。夕食の席では、温暖化が話題になったことだろう。

 そらべあ基金の取り組みは、06年に端を発している。この年、東京都を中心に「TOKYOソーラーシティプロジェクト」がスタート。これは行政、NPO、企業が一体となり、都立潮風公園にソーラー発電施設を設置することをメインに、地球温暖化防止と再生可能エネルギーの拡大を目指す活動だった。 プロジェクトのシンボルとなるキャラクターとして生まれたのが「そらべあ」...地球温暖化の影響で、氷が解けお母さんと離れてしまったという設定の、「そら」と「べあ」の兄弟である。
「泣いてるキャラクターは珍しいんです。これは凄い、今までと違うという話になり、『そら』と『べあ』を前面に出した別プロジェクトとして『そらべあ基金』が07年8月にスタートしました」(矢名葉さん)
 08年4月にはNPO法人化し、幼稚園・保育園対象の「スマイルプロジェクト」をスタートさせた。

 スマイルプロジェクトで設置される太陽光発電設備は、最大出力3kwで「一般家庭の電力がほぼ賄える程度」(矢名葉さん)。10年間はメーカー保証があり、実用性も十分だが、それ以上に教育的・象徴的価値を大事にしたい、と基金では考えている。
 こうした取り組みが評価され、昨年の暮れには対策活動実践部門で環境大臣賞を受賞。
都内のホテルで行われた授賞式には「そら」と「べあ」も駆けつけた。
 スマイルプロジェクトは、今年から寄贈先の選定を、これまでの抽選から書類選考形式に改めた。「最近は、本当にエコロジー意識の高い園が増えています。こうした所に活用してもらいたいんです」(矢名葉さん)

 今年、そらべあ基金の取り組みは大きな転機を迎えた。東日本大震災と、福島第一原発の事故。再生可能エネルギーの旗振り役としては、ここが正念場である。震災後僅か13日目の3月24日にソーラーパワートラックを被災地に派遣、避難所などに電力を供給したのは本サイトで既にお知らせした通り。
 トラックは5月半ばまでに4回に渡り派遣され、4月末の第3弾では、J1・ベガルタ仙台のホーム開幕、対浦和戦のパブリックビューイングに挑戦。会場となった多賀城市山王地区公民館・体育館には多くの子どもたちが訪れ、200インチの大画面で中継されるベガルタの奮闘に拍手喝采。声援の甲斐あってか、ベガルタはこれまで未勝利だった強豪レッズに初の白星! 興奮した子どもたちはサッカーボールを蹴り始めたという。
 そらべあ基金は、今後も被災地への支援を継続して行っていく。趣旨に賛同された読者の方は、ぜひ寄付をお願いしたい。

※掲載した写真は、そらべあ基金のホームページからお借りしたものです。

(取材日 2011年1月31日 東京淡路町)

(2011年7月 1日 11:00)
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