シェフが炊き出し 一緒に食べて一緒につくる【日本野菜ソムリエ協会】

熱く語るアルケッチャーノ・奥田シェフ 4月22日金曜日、本サイトで以前紹介をした、日本野菜ソムリエ協会(東京渋谷区)主催の被災地応援パネルディスカッションが開催された。会場には、当会にて野菜ソムリエの資格を取得し、復興支援として何かしたいと考えている多くの会員をはじめ、一般で野菜や農業について深く関心をもつ人たちが訪れた。

 ソムリエ協会の細田俊二専務理事からの挨拶の後、岩手県農林水産部の中南宏氏から被害の状況が伝えられた。岩手県では現在も、在宅や避難所を含め45000名もの人が避難生活を送っており、そのうち最も被害の大きかった陸前高田市が16000名と、およそ1/3を占めるという割合。岩手県宮古市の水産業や加工施設への影響なども伝えられたが、宮古市魚市場は4月11日に再開、漁業も再開を果たしたという。そんな中、東北のシェフたちが連携してタッグを組み、被災地での炊き出しが話題となっている。中心となって立ち上がって活動を続けているのは、山形県庄内を食の都にしようと、素材の持つ味を最大限に生かした人気ののイタリアンレストラン"アルケッチャーノ"他、レストラン運営を行なう奥田政行シェフ。そして岩手県奥州市前沢区にある地場素材のうまみを存分に楽しめる人気のフレンチレストラン"ロレオール"の伊藤勝康シェフだ。もともと面識があった2名のシェフが、自分たちにできること。それが、シェフが一緒につくる被災地での炊き出しだ。避難所に素材を持ち込み、避難所にいるお母さんたちと、一緒につくってたべるというもの。

「最初はいろんな思いもあり、泣き出してしまう人もいらっしゃいましたが、お母さんは包丁を持つととたんに変わるんですね。今は喜んで、野菜を取れるよう工夫をして一緒に料理をしています。もちろん完成した料理は一緒に食べて片付けるんです。食べ物が気持ちに与える影響が大きいことを体感しました。」(アルケッチャーノ・奥田シェフ)

「野菜を豊富にとれるよう、小松菜など青物野菜をたくさん入れたカレーや、ハンバークの上に生の野菜をふんだんに盛り付けたハンバーグプレートなど、オリジナルのアレンジを試みました。喜んでくれました。そして炊き出しの料理をふるまう時に、避難所で大活躍するのが、卓球台。体育館が避難所になっていることが多いので、卓球台を盛り付け台とさせてもらっています。」(ロレオール・伊藤シェフ)

「お腹を満たすというステージはもう終わったと考えます。今後は次のステージをシェフとして提案していきたい。楽しんで工夫して、そして健康面などは、栄養士さんがサポートする。シェフとしてできることは美味しさをつたえることだと思っています」(アルケッチャーノ・奥田シェフ)

パネルディスカッションの後は、参加者からの質問も飛び交い、会場全体で"食べること"について熱いディスカッションが交わされた。

今後、日本野菜ソムリエ協会では、被災地でもある仙台支店を拠点に被災地シェフとの連携を図り、日本各地に点在する野菜ソムリエたちに野菜の普及活動へのお願いする他、セミナーやイベント参加費を被災地へまわすなど、支援活動を続けることを宣言。当日ナビゲーターを務めた当会員であり、野菜ソムリエのKAORUも「野菜の安全や安心をソムリエの立場から伝えていきたい」と炊き出しに参加の意気込みを語った。

また先日、本サイトでも紹介した、いわて地産地消推進会議が復興支援レストランとして販売しているチケットは、伊藤シェフが営む前沢のフレンチレストラン、ロレオールでも使うことができる。前沢近くの方にはぜひロレオールで食事をして、復興支援をお願いしたい。

(取材日 2011年4月22日 東京渋谷)

(2011年4月26日 12:00)
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