炊き出しで被災者との距離を近く(前半)【OSUSOWAKE Project】

向かってから左ホールアース山川氏、澤井校長 4月6日水曜日、東日本大震災を受けて、自分自身に何ができるのかを考えアクションにつなげる会"OSUSOWAKE DIALOGUE"が東京港区某所で開催された。会の主催は慶應の大学院生3名が運営する"OSUSOWAKE Project(※1)"。学生たちの呼びかけで、ボランティアに興味のある学生や社会人など総勢30名が、あらかじめ指定された支援物資(※2)を持って集まった。ゲストスピーカーとして、いわき市の避難所運営をされている湯本第二中学校の澤井史郎校長、現地で活動を行なっているホールアース自然学校(※3)の山川勇一郎氏が招かれた。

ホールアース自然学校(以下ホールアース)は震災後の12日目の3月23日から数回にわたり、炊き出しや物資の提供、子どもたちの支援などをいわき市を中心に行なっている。第一回目、ホールアースのスタッフ4名が、団体や個人から寄せられた支援物資を乗せ、3tトラック1台とワンボックスカー1台で、甚大な被害を受けた福島県いわき市に向かった。(詳しくは支援活動ブログを参照)

僕たちに何ができるのだろう。被災者たちとの距離を縮めるにはどうしたらよいのだろうか。ホールアースは被災地の野菜不足を考え、富士宮の名物でもある"富士宮焼きそば"を炊き出しとして振るまったり、避難所にいるおばあちゃんがふと漏らした"あたたかいお茶が飲みたい"という言葉を受け、静岡の関係者から送ってもらった静岡の美味しい日本茶の炊き出しならぬ"お茶出し"を行なった。

「焼きそばやお茶を振るまったことがきっかけで、避難所にいる方との距離がぐっと縮まった感じを受けました。また被災者だけでなく、地元の消防団や医療関係者など"支援者を支援すること"をしたいと考え、喜んで頂きました。一番驚いたのはいわきの避難所にいらっしゃる方々が、自分たちが考えていたよりも元気だったこと。逆にパワーをもらったように思います。」山川氏は語る。

高齢者が多いいわき市で、今問題になっているのは塩分の過剰摂取だという。

「各地から被災地支援のために炊き出しをして頂けるのは嬉しいことなのですが、メニューで多いのが豚汁。ラーメンやうどんなど汁ものも、身体があたたまるというプラスもあるのですが、汁を飲むことで高齢者たちが塩分を取り過ぎてしまい、今度は血圧を下げる薬を飲ませなくてはならない。現在はだいぶ機能をしてきましたが、医師、看護師、薬剤師が不足しており、十分な医療を整えることができず、大変苦労をしました。」

原発から近いいわき市は、携帯電話の連絡がなかなか取れなかったことが原因で、地元の医師や看護師などが原発の心配から避難をしてしまったという。医者に至っては半分くらいがいわきを離れ、このとき50歳以下の方は一人もいなかった。

「避難所では、医師、看護師、薬剤師が一緒にチームとなって循環をしているのですが、いわき市はそれが完全に崩壊していいました。一週間前の3月30日ごろから医療関係が整いましたが、いわき市の医療関係者は現在もほぼ県外からの方です。」澤井校長はコメントした。

湯本第二中学校が避難所として運営をするまでの話は後半につづく。

※1 OSUSOWAKE Project
昨年6月に一人を通して互いに友達だった3名が、チャリティや社会起業などへ意識があるということで、話が盛りあがりその日に3人でのプロジェクトが結成。数週間後にOSUSOWAKE Projectという名称で活動することが決定。日本で、チャリティ意識やアクションを根付かせるために「お裾分け」というキーワードを掲げて①人々の社会貢献意識の醸成と②社会貢献のために活動する社会起業家を支援するという2つを理念に活動中。詳しくはこちらを参照のこと。

※2 指定された支援物資
タイムリーで必要なものとして各自持参。
・おむつ(子供用、大人用)・尿取りパット・下着(特に女性用)・ウェットティッシュ・コーヒー・紅茶・ハンドクリーム・化粧水・マットなど

※3 ホールアース自然学校
静岡県富士宮市を拠点に全国6か所で「人、自然、地域が共生する社会をつくろう」をキャッチに1982年に設立されたアウトドアや野外教室の運営等活動をおこなうNPO団体。現在東日本大震災で被災された方々へ支援活動を実施。阪神・淡路大震災(1995年)、新潟県中越地震(2004年)などでの災害救援活動の経験を活かし、スタッフ複数名を現地に派遣し、物資の提供・子どもたちへのケア・倒壊家屋の片付けなど、復興に向けた様々な活動を地域の方々とともに行っている。くわしくは支援活動ブログを参照のこと。

(取材日 2011年4月6日 東京港区)

(2011年4月12日 14:00)
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