閉鎖中の公共施設をNPOの事務所として再オープン【宮崎文化本舗】

みやざきNPOハウスの外観
 宮崎県ではその多岐に渡る活動から、知名度の高いNPO法人である宮崎文化本舗。同法人は映画館経営や事務局代行事業など、様々な活動を行っているが、その中でも特にユニークなのが、行政の建物を借り受け、NPOなどの団体に安価で又貸して事務所スペースを提供する「みやざきNPOハウス」の運営だ。
みやざきNPOハウス宮崎文化本舗が主体となり、NPO法人や市民団体の活動拠点となる建物として平成15年10月にオープン。この建物は元々、宮崎県企業局が所有する独身寮であったという。
「たまたま県庁の職員から、利用者がいなくて閉鎖されている独身寮の話を聞いたんです。どうせボロボロだろうと思って見てみたら、結構の立派な建物でね(笑)。これはどうにかしたいなと思ったんです」(宮崎文化本舗代表理事 石田達也さん)
 それまでも行政が主体となってNPOなどに貸し出す施設はあったが、やはり行政の建物ということで、閉館時間がどうしても早く、個別の仕事を終えてから活動し始める多くのNPOにとって、あまり使い勝手のいいものとは言えなかった。

「ほとんどが9時頃には閉館してしまいますから、その後に行くところと言ったらファミレスか居酒屋くらい。自由に夜中まで使える場所が欲しいだろうということで、NPOなどの事務所にする話がでたんです」(石田さん)
行政ではなく、市民団体自らが管理運営するNPOハウスは県内初。だからこそ、そのハードルは高かった。
「公共の財産を民間に貸すという前例がなかったので、なかなか許可が下りませんでした。ですから前例として、東京の港区にある『みなとNPOハウス』の方を宮崎にまで呼んで講習していただいて、ようやく建物を借りることができたんです」
 現在、みやざきNPOハウスに入居するのは、国際支援、環境団体、子育て支援、高齢者支援などの約20団体。入居する団体は必然的に横の繋がりができ、活動の連携も生まれているという。
 行政にとっては遊休施設の管理などの無駄の軽減、そしてNPOなどにとっても安い価格で活動拠点が確保できるという、一石二鳥の効果のあるみやざきNPOハウスは、新たな中間支援の形として注目されている。

(取材日 2009年12月1日 宮崎県)

(2010年8月16日 00:00)
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