フードバンク活動の未来を模索する~キユーピーのCSR活動~【キユーピー】

キユーピー株式会社  社会・環境推進部 前田淳氏

食品関連企業等から食品の寄贈を受け、福祉施設や団体にに無償で届ける「フードバンク活動」。CANPAN NEWSでも、日本のフードバンク活動の創成期から活動している「セカンドハーベスト・ジャパン」を紹介したが、今回は食品を提供する側の、食品企業からの意見を紹介したい。

話を伺ったのはマヨネーズでおなじみの「キユーピー株式会社」。同社がフードバンク活動に携わるようになったのは2007年のこと。グループ会社が災害時用備蓄食品を新しく開発した時にさかのぼる。

「缶詰なので賞味期限は約3年。本社や各事業所に備蓄しておくのはいいのですが、賞味期限が近づいて新しいものに交換しないといけなくなったときに、古いものを従業員に配って家で食べてもらったとしても大量に余ってしまう。そこで余ってしまう缶詰を有効活用できる方法はないかと話し合ったときに『フードバンク活動』という取り組みを聞いて、セカンドハーベスト・ジャパンさんにご連絡したのがきっかけです。そこで育児食を提供する食品メーカーがないという話を聞き、備蓄食品に限らず、有効に利用できるものを寄付することにしたのです。」(社会・環境推進部の前田淳さん)

 初めての寄贈は2007年6月、育児食32ケースだった。それ以降、毎月定期的に寄贈していて、2009年4月には、きっかけになった災害時用缶詰をセカンドハーベスト・ジャパンに提供している。

「在庫に比較的余裕のある商品をリストアップして、セカンドハーベスト・ジャパンさんに選んでもらっているので、こちらも安心して提供できて、なおかつ受け取る側も安心していると思います。ですが、提供できるものは実はごくわずかなんです。今後、育児食から介護食まで扱うキユーピーの商品構成を生かして、より幅広い方々に食を提供できればと思っています。」(前田さん)

 キユーピーと言えば、かつて子どものころに集めたベルマーク。キユーピーのマヨネーズとドレッシングのパッケージには、今でもしっかりとベルマークが印刷されている。学校作りや、ハンディキャップを持つ子どもの学習をサポートするベルマーク運動に、キユーピーが参加したのは1960年。50年も前から今で言う"CSR活動"は行われていたのである。フードバンク活動も、その流れのひとつに他ならない。

「ベルマーク運動のことは知っていても、フードバンク活動のことは知らない従業員もまだいます。でも、会社とは関係なしに個人的にフードバンク活動に参加している従業員もいます。また『マッチングギフト制度』に参加して、社会・環境団体に寄付している従業員も増えてきています。そんな人たちの輪が広がっていけば、さらに充実したCSR活動になっていくように思います。」(前田さん)

 ロングセラー商品の多いキユーピーは、CSR活動においても長く継続できるものを目指している。

(取材日 2010年4月12日 東京都 渋谷)

(2010年5月13日 00:00)
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