日本の食糧基地・十勝が日本の食料危機を救う!【ノースプロダクション】

うらほろをもっと元気にしたいという ノースプロダクション代表近江氏

世界的に見ても極端に低い日本の食料自給率。しかし日本国内において、1100%という驚異の食料自給率を誇る地域がある。その地域とは北海道の十勝地方。日本の食料庫と言っても過言ではない十勝において、生産者と消費者の絆を深め、「日本の食」や「食料自給の大切さ」を伝えるべく、若き生産者たちが団結し『十勝おやじの背中を超える会』という会が結成された。十勝の「食料自給率」の高さという"価値"に、まず十勝の住人に気付いてもらい、そして都会に向けてもそのことを発信していくという。

「生産者の生の声で十勝の価値を発信して、自分たちだけではなくてこの国にとって大事なんだということを伝えていきたい」そう語るのは会を主催する近江正隆さん。

近江さんは東京出身だが、環境だけではなく生活の糧も自然と対峙したいという思いから、1989年にここ十勝に居を移した。酪農の実習生として1年間過し、その後漁業の世界に飛び込むことに。

「漁業の限られた海域の中で誰か新しい人を入れるってことは、従来の自分たちの取り分を取られることになるから"ウェルカム"ではありませんでした。ですから一軒一軒、港々で一人ひとり声をかけて雇ってくれる人を探しました。19才の若者だからできたことですね(笑)」(近江さん)

 こうして漁師となった近江さんは、しばらくして獲れたてししゃもなどを通信販売する通販サイト『旬の逸品やさん』を開業。楽天年間ランキング魚部門1位を獲得するほどの人気ショップとなるが、そんなとき、船が転覆するという事故に遭ってしまう。

「自分は"自分が自分が"という形でやっていました。仲間の漁師も魚を分けてくれてはいましたが"自分だけいい思いしやがって"みたいな気持ちはあったかもしれない。でも転覆したとき、彼らは自分の商売の真っ最中にも関わらず、真っ先に来てくれた。漁師は魚を獲ってなんぼなのに、商売を投げ捨てて困ってる人を助けに来てくれたんです。その時に"自分が"だけではなく、"地域で""みんなで"という活動をするべきではないかと思ったんです」(近江さん)

 それをきっかけに近江さんが住む浦幌町を知ってもらうというNPO法人『日本のうらほろ』や、農家と漁師を応援する企画会社『ノースプロダクション』などを立ち上げ、そして2009年2月、一次産業に携わる若手農業者たちと協力し『十勝おやじの背中を超える会』も発足した。

『十勝おやじの背中を超える会』のテーマは「消費者と生産者の信頼関係を築く」「消費者に安全なものを届ける」「食料基地・十勝を守り、盛り上げる」「産地や都市部の子どもたちへの食育及び体験事業の提供」の4つ。今後は飲食店とも連携し、十勝の食材を全国にアピールしていくとのこと。

(取材日2009年7月30日 北海道十勝・浦幌)


(2010年4月30日 00:00)
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